幼少期について:観察眼の芽生え
振り返ってみると、写真への興味は幼い頃から芽生えていたのかもしれません。5歳の頃、両親に連れられて上野動物園に行ったときのことを今でも鮮明に覚えています。「あの人、なんでそんなに眉間にしわを寄せているんだろう」 「みんな同じパンダを見てるのに、表情が全然違うな」パンダを見るために長蛇の列に並んでいる間、私は周りの人々の表情や仕草を観察して過ごしていました。
そんなことを考えながら、頭の中で一つ一つの場面を切り取っていたんです。今思えば、これが写真を撮る楽しさにつながっているのかもしれません。
小学生から中学生にかけては、正直なところ孤独な日々を過ごしていました。友達との距離感がうまくつかめず、休み時間も一人で過ごすことが多かったんです。
でも、その時間を使って、窓の外の風景をじっくり観察するのが好きでした。季節によって変わる木々の様子、空の色の微妙な変化、通り過ぎる人々の足取り。それらを頭の中で切り取り、自分だけの世界を作り上げていました。
今思えば、これも写真を撮ることの原点だったのかもしれません。
趣味のカメラと出会って
実際にカメラを手に取ったのは5年ほど前のこと。仕事一筋の日々に、何か新しいものを求めていた時期でした。
最初は戸惑いもありましたが、シャッターを切るたびに、幼い頃から培ってきた「観察眼」が活きていることに気づきました。人々の表情、街の風景、自然の移ろい。それらを切り取る瞬間、子供の頃に感じていた「世界を切り取る」感覚が蘇ってきたんです。
写真を始めてから、人との関わり方も変わってきました。SNSで写真を共有したり、撮影会に参加したりするうちに、少しずつですが人と話すことが楽しくなってきたんです。
幼い頃から苦手だった人付き合いが、カメラという共通の話題を通じて少しずつ改善されていく。これは私にとって大きな変化でした。
最近は、幼い頃の自分に戻ったような気持ちで、新しいことにも挑戦しています。ポートレート撮影や、DIYを活かした撮影機材の自作など、写真を通じて自分の世界をどんどん広げています。
子供の頃、窓の外を眺めていた私。その内なる世界が、今ではカメラを通じて外の世界とつながっています。これからも、一枚一枚の写真に、幼い頃からの思いを込めて撮り続けていきたいと思います。
みなさんも、子供の頃の「好き」や「興味」を思い出してみてください。そこに、新しい自分を見つける鍵があるかもしれません。
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