ひきこもりから脱した20代女性の話

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幼い頃、私は内向的な子供でした。他の子供たちと遊ぶのが苦手で、一人で本を読んだり、想像の世界に浸ったりするのが好きでした。学校では目立たない存在で、先生に「もっと積極的になりなさい」とよく言われました。

中学生になると、いじめに遭い始めました。クラスメイトからからかわれ、孤立感が強くなりました。高校に入学したときには、すでに人間関係に強い不安を感じていました。

18歳のとき、高校を卒業しましたが、大学に行く自信もなく、就職する勇気もありませんでした。そして、徐々に外出が怖くなり、家に閉じこもるようになりました。

ひきこもりの生活は3年続きました。両親は心配しましたが、私を理解しようと努めてくれました。

いつも「あなたの人生だから、あなたのペースで良い」と言ってくれていました。

21歳のときに転機が訪れました。その頃の私は、完全に社会から孤立していました。部屋から出ることはほとんどなく、両親が食事を運んでくれる以外は人との接触もありませんでした。昼夜逆転の生活で、オンラインゲームに没頭する日々を送っていました。

ある日、いつものようにゲームをしていると、チームプレイで一緒になった人と話すようになりました。その人は私より少し年上で、ゲームの腕前も良く、チャットでの会話も楽しかったです。

徐々に信頼関係が築かれ、私は少しずつ自分の状況を打ち明けるようになりました。その人は驚くことなく、むしろ理解を示してくれました。彼も以前は人間関係に悩んだ経験があると言い、共感してくれたのです。

彼は私を責めたり、急かしたりすることなく、ゆっくりと外の世界に目を向けるよう励ましてくれました。例えば、「今日は窓を開けて外の空気を吸ってみない?」とか「朝日を見るのはどう?」など、小さな挑戦から始めるよう提案してくれました。

最初は恐怖心が強く、窓を開けるだけでも心臓がバクバクしました。でも、オンラインの友人に報告すると、いつも温かい言葉をかけてくれました。

少しずつですが、外出する勇気が湧いてきました。最初は深夜に人気のない公園を歩くところから始めました。そして、コンビニに行けるようになり、次は日中の外出にも挑戦しました。

この過程で、彼は常に私の味方でした。失敗しても「大丈夫、次はもっと上手くいくよ」と励ましてくれ、成功したときは心から喜んでくれました。

約半年かけて、私は少しずつ社会に戻る準備ができました。地域の図書館でボランティアを始めたのも、彼の後押しがあったからです。

このオンラインの友人との出会いが、私の人生を大きく変えました。彼の存在が、私に希望と勇気を与えてくれたのです。今でも時々連絡を取り合い、感謝の気持ちを伝えています。

21歳の時のこの経験は、人とのつながりの大切さを教えてくれました。一人で抱え込まずに、誰かに話を聞いてもらうことの重要性を学びました。この経験があったからこそ、今の私があるのだと思います。

私は心底運がよかったのだと思います。引きこもりを脱するまで無理に干渉しなかった両親や、外へ出るため少しずつステップを上げてくれたオンラインの友達。感謝してもしきれません。

現在27歳になった私は、パートタイムの仕事に就き、自立した生活を送っています。人間関係にはまだ不安がありますが、以前よりずっと楽に人と接することができるようになりました。

ひきこもりの経験は辛いものでしたが、今では自分の一部として受け入れています。その経験があったからこそ、人の気持ちに寄り添える人間になれたと思います。

これからも、一日一日を大切に生きていきたいと思います。同じような経験をしている人たちに、希望を持ってほしいと願っています。

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